8月19日:雲の切れ間で掴み取れ!

昨日の疲れが抜けず10時出発。
今日は志賀高原→軽井沢と走る予定。
諏訪ICから入り北上。姨捨SAで休憩をしていると、館山から来たというライダー2人と出会った。「お一つどうですか。いや一つと言わずに二つでも三つでも!」と言われ、プルーンを2つもらった。うれしかった。少しだけ会話をしてから、彼らは出発した。もう2度と会うことのない2人よ、無事であれ。
再び北上開始。更埴ICで一旦降りる。姨捨で有名なこの地に大学の後輩が帰省中なので会いに行く。屋代駅前で待ち合わせをしていたんだが、後輩の飼っていたウサギが前日死んでしまったということなので、駅に向かう途中のスーパーでニンジンと線香を買ってプレゼントすることにした。
約束の時間を少し遅れたくらいに駅に着いた。暑い中、駅の前で後輩は待っていてくれた。
「本当に来たんですね」「一人ですよね!?」「すごいっ!」と連呼された。俺だってホントに着てしまった自分の思いつきっぷりに少々驚いていますよ。そして、君に会えて元気をもらえました。ただ、無理言って会ってもらっちゃって申し訳ないなぁという気持ちはずっとあった。申し訳ない。でも、ありがとう。

20分ほど会話をしてから再びバイクを走らせて、http://www.dynax.co.jp/sinsen/soba/so_isshoutei.htmlにてお昼ごはん。

その後は信州中野ICまで北上し、ここから志賀高原へ向かった。
今日の天気はあいにくの曇りで途中で雨に降られたが、日本国道最高地点で見た、一瞬の雲の切れ間から見えた景色が素敵だった。高度が下がってくると霧も無くなり、視界も良好。雨も止み、路面も乾いてきて走りやすくなったので、景色を横目にひた走る。
文字では書き表すことができないんだけれども、本当にきれいな景色ばかりだった。時折バイクを停めては山を眺めていると遠くで鳥たちが鳴いているのが聞こえた。あの鳥の名は一体なんだったのだろうか…。よく考えたら俺は自分が眺めている山や目の前に生えている草木の名前すらもわからない。ただ綺麗だということしかわからなかった。

高校時代に地理を勉強していたときのことを思い出した。
当時は「どこぞの地域には○×という植物があり、天候は・・・」なんていうことを教科書を見ながら勉強していたんだが、それは実に非生産的な営みに思えた。しかし本当に足りなかったのは俺のイマジネーションなのかもしれない。

また、自然を眺めながら、お年寄りを敬うのも自然を大切にするのも、その根っこにあるのは同じものなのではないかなと、ふと思った。

やがて鬼押し出し園などを通り軽井沢方面へ。この辺りは浅間山を横目に走ることが出来て快適なのだが、いちいち料金所があるのがうざい。

白糸の滝にも寄ってみた。ここの水は流れに流れて千曲川へたどり着き、信濃川と名前を変え日本海に注ぐ。1枚の葉っぱが水面をゆらゆらと浮いていた。やがて水の流れに乗って流されていった。今は流れは遅くとも、やがて水は集まり勢いを増して大海へと注ぐのだ。人の道と自然は通じている気がした。

軽井沢駅周辺でお土産を買ってから碓氷軽井沢IC→佐久ICへと移動し一泊。
ちなみに、碓氷軽井沢ICに入る手前にあった山、あの山の名前はなんというのだろう。
地図で調べようと思ふ。
午前0時半就寝。

走行距離261.6キロ 

(続く)